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当事務所の特色

当事務所においては,弁護士は専門家であるとともにサービス業であると考え,分かりやすい説明と丁寧で迅速なご対応を心がけております

ところで,依頼者の方にとって良い弁護士とはどのような弁護士なのでしょうか。もちろん,専門家たる弁護士としての能力や一定の経験があることは当然の前提ですが,それに加えてどのような姿勢が必要か,という問題です。この点には様々な考え方があり,これが正解というものはないと思います。ただ,私が考える良い弁護士とは,以下のような弁護士だと思います。

●ご相談者の方に不利な意見であっても率直に述べる。
●丁寧さと迅速さのバランスを保っている。
●ご相談者の方のご意見・ご主張をきちんとお伺いする。
 
まず,ご相談をいただいた内容について,誠実に専門家としての意見を述べ,それがたとえ有利な意見であっても不利な意見であっても,率直に申し上げることができるか,という点です。

確かに,ご相談をいただいた場合,依頼者の方にとっては自己に有利な意見や強気な意見ばかりを述べる弁護士の方が,事件の解決に自信が出るでしょうし,頼もしい弁護士だと判断されるかも知れません。ただし,実際の争いが始まったとき,経過や結果はどうなるでしょうか。当初の強気な話とは全く違う方向に話が進んでいった場合,その弁護士を信頼し続けることができるでしょうか。

もちろん,我々弁護士は万能でないため,事件の経過や結果,相手方の主張等を全て想定し尽くすことなどもちろんできません。ただ,ご相談をいただいた内容をきちんと検討して筋を読み,ご相談者の方に有利な内容はもちろんのこと,不利な内容であっても率直に意見を述べ,その対策を検討する方が,私は誠実な弁護士であると考えます。例えば,経営者の方から法律相談を受けた際に,法的に問題のある経営が為されていると判断した場合には,たとえその経営者の方にとってはあまり喜ばしくない指摘であっても,率直にその点を指摘した上で,どのように改善するべきかを述べることこそ,我々弁護士の仕事であると思っております。そのため,私はご相談をいただいた際,なるべく,ご相談者の方にとって有利な点と不利な点を,率直に申し上げるよう心がけております。


次に,仕事がいかに丁寧で,かつ迅速であるか,という点です。

丁寧と迅速とは,時に相反するものではありますが,そのバランスを保つことが重要と考えます。例えば,たまに,依頼した事件がどうなっているのか全く分からない,弁護士から何の報告もない,といった話を耳にすることがあります。しかし,我々弁護士は,当事者の方に,ご依頼を受けた事件の状況が現在どうなっており,今後どの程度の時間をかけてどのように行動すべきか,などという説明をいつでもできるようにしておかなければならないと思います。また,重要な方針決定等については,依頼者の方と十分に協議をし,ご納得頂いた上で活動すべきです。

弁護士は,代理人として当事者の方の紛争解決に当たるわけですから,当事者の方にきちんと状況を説明して迅速に事件を進めつつ,一方で当事者の方のご意向を無視して勝手に事件を進めることのないようにしなければ,当事者の方にとっての適切な事件解決には至らないと考えています。
もちろん,相手方の事情その他によって,事件がなかなか進展しないというケースもありえます。そのような場合でも,事件を進展させる方法があるかないか,また進展させるべきか待つべきか等について,きちんと依頼者の方にご説明すべきと考えます。
争いごとは,当方だけでなく相手方や裁判官その他当方の力だけでコントロールできない事柄によって,経過が左右されることがほとんどです。そのため,当事者の方と弁護士が現状について共通認識を持ち,十分に協議した上で事件を進める,ということは,事件解決の上で極めて重要であると考えております。

 
最後に,限られた時間の中でもご依頼者の方のご意見ご主張を十分に聞き,それに対してきちんと意見を述べることができる,という点です。
 
もちろん,ご相談者の方は法律相談にいらしているわけですから,ただただご相談者の方のお話をお伺いするだけでは事件の解決につながりません。しかし,一方で,十分にお話をお伺いすることもなく弁護士が一方的に意見を述べるのも,あまり良いことではないと考えます。というのも,ご相談者の方のお話のどこに,事件の重要なポイントが隠れているか分かりませんし,ご相談者の方の考えやお気持ちを我々が理解せずして法的解決だけを図れば事件が解決する,というものでもありません

例えば,争いごとにおいては,判決で裁判官に白黒を決めてもらうというだけではなく,ほとんどのケースでは,和解をするべきか否か,またどういった内容の和解であれば応じることができるか等を検討する場面が訪れます。こういった場面では,ご依頼者の方が,どういった方針で事件を解決をしたいと望んでおられるか等ご依頼者の方のお気持ちについて,弁護士も共通認識を有している必要があります。また,ある事件について,訴訟までやるのか,交渉で何とか終わらせるのかなどといった基本的な方針決定においても,当然ご依頼者の方がどのような結論をご希望されているか等について,弁護士が理解している必要があります。その他,「こんな事はあんまり事件に直接関係ないとは思うのですが・・・」とご依頼者の方がお話されるような中に,事件の解決につながる内容が含まれていた,ということも今までに何度かありました。

法律相談は通常1時間前後となることが多いですが,上記のように,限られた時間の中で,バランス良く,ご相談者の方のご意見をお伺いしつつ,弁護士としての意見を申し上げることが重要であると考えております。

以上が私の考える理想的な弁護士像であり,常にそうありたいと考えて日々努めて参っているつもりです。皆様の弁護士を選ぶ指針の一つになれば幸いです。

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